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<居住者の支援>
 
プロジェクト・レポート2
K邸支援プロジェクトへの経緯
−よこはま洋館付き住宅を考える会の活動とその目的
当会では、現在、「K邸支援プロジェクト」(横浜市磯子区)を進めています。このプロジェクトは、当会としてははじめての支援プロジェクト。
ここでは、K邸支援プロジェクトへの経緯と今後の活動についてお話しながら、あらためて当会の活動とその目的をご紹介したいと思います。
 
 

報告:兼弘 彰

■これからの住まいづくりのための生きた教科書

 横浜の洋館といえば、明治時代の外国人居留地であった山手の丘に分布する本格的な洋風住宅を指すことはよく知られているが、それとは腹に、港を囲む郊外住宅地の丘にも、洋館を付属する住宅が数多く存在している。これらの住宅は、大正〜昭和初期にかけて、当時の中流階級と呼ばれた、サラリーマン世帯を対象として建設された。
 当初は、新しいライフスタイルのシンボルとして郊外住宅の主流を占めていた洋館付き住宅であるが、戦後の時代の波と共にその数多くが取り壊されてきた。だが、現在も残る洋館付き住宅の多くは、良質な素材や造りを持ち、住み手によってよくメンテナンスされ、60年以上も愛着を持って住み続けられている。戦後に建てられた住宅が次々と姿を消してゆく現在、これらの住宅は、ゴミを減らし省資源化を図るストック型の社会を築くための、これからの住まいづくりの手本となり得る、生きた教科書といえるであろう。

■保存支援体制が必要

 しかし、洋館付き住宅は、文化財保存行政や建築史においては、未だはっきりとした価値付けがされておらず、これまで文化財指定や公的保存をされているものは非常に少ない。年々数を減らしつつあるこれらの住宅を一棟でも多く未来に継承してゆくためには、一箱市民による地域的な保存支援体制が必要とされている。
 よこはま洋館付き住宅を考える会は、何気なく帳り過ぎていた住宅地の中に、宝物の様に光を放っている洋館付き住宅を発見する楽しさを知った横浜市民の有志によって結成された。会では発足以来約3年間、横浜に残る洋館付き住宅を地域の環境資源としてとらえて調査を行い、見学会、シンポジウム、展示会等を帳じてその魅力を広める活動や、他都市の活動団体との情報交換会などを行ってきた。また、居住者に対して会報「ハイカラくらしすまい帳信」の送付を行い、洋館付き住宅の価値を再認識し、住み続けることのすばらしさをご理解いただけるよう働きかけてきた。
 このような活動の中で、会の活動主旨にご賛同いただいた磯子区のK氏夫妻によって、自宅の保全改修工事設計が会に委託された。
 現在、現況調査が終わり改修設計の打ち合わせに入っている。K氏夫妻は、単なる機能的改修にとどまらず、歴史的価値を保全し、地域資源としての活用形態もにらんだ会の提案にも積極的に興味を示して下さっている。

■今後の会の活動

 今後の会の活動としては、このK邸の改修工事を良いモデルケースとして、地域の職人や技術者との連携を図り、長く住み続けるための歴史性を活かしたリフォームの普及に努めてゆきたい。また、洋館付き住宅を地域資源として継承してゆくための調査・研究活動や当時の暮らしを体験学習するプログラムの開発等を同時並行で進めてゆく予定である。

※レポートの内容は2002年2月現在のものです

 

※後日註
K邸の改修工事については松本社寺建設のサイトの「作業場情報」のコーナー(7.昭和初期住宅の再生)もご参照ください。
http://www.shajimatsu.com/jp/sagyoubahyoushi3.html

居住者の支援・プロジェクトレポート│2│
 

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